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この時期肌が乾燥し、かゆくてお困りの方へ試してほしい三つのこと

✫肌は乾燥すると痒くなる


乾燥が激しくてスーパーのレジ袋が永遠に開かないタコシです

 

秋から冬にかけて、空気は乾燥します

特に暖房をかけた部屋では、相対湿度(飽和できる水分量に対する割合)の低下に加えエアコンの影響により、部屋の中の絶対湿度(空気中に含まれる水蒸気の量)も下がってしまいます

そのため、肌からの水分蒸発はすすみ、乾燥肌(ドライスキン)になります

ドライスキンで困るのが肌のかゆみですね

 

 

✫かき続けると湿疹に


この季節は、お風呂上がりに肌がかゆくなる人も多いのではないでしょうか

背中や腰回りやすねなどにかゆみが出て、かき続ければ湿疹となってしまいます

湿疹も長引けば皮膚に黒っぽい色がついてしまい、色が落ちるまで時間がかかります

肌が乾燥して困ることは、かゆみだけではありませんよね

 

 

✫ドライスキンがきっかけでアレルギーに


ドライスキンがきっかけでアレルギーになることもあるようです

みなさんが思っている以上にドライスキンはいろんな病気に関係しています

まずは肌の乾燥を防ぐことが重要です

ドライスキンを予防し、かゆみやアレルギーを引き起こさない方法を3つ紹介していきます

 

 

1.湯船の温度は38℃~40℃


お風呂のお湯は温度を低めにすることをおすすめします

適温は38℃から40℃です

熱い湯船やシャワーを浴びると、そのあとにかゆみが起きやすく、ひっかいた結果として肌の乾燥につながります

皮膚には末梢神経が伸びてきていて、ここからかゆみが脳に伝わります

皮膚にある末梢神経は、43℃以上の熱刺激が反応してかゆみや痛みとして認知するのです

熱いお湯は、その温度によってかゆみが誘発されます

お風呂の温度設定を38℃から40℃にしておくことをオススメします

 

 

2.保湿剤をたっぷり塗る


保湿剤を塗るときに、どれくらいの量を使っているでしょうか?

昨今では、病院で塗り薬を処方するとき、患者さんに「どれくらいの量を塗るか」きちんと指導するようになってきました

・人差し指の第一関節までチューブで薬をしぼり出します

・この量が手のひら二枚分の範囲で塗る薬になります

やってみていただくとわかるのですが、結構な量になります

おそらく多くの人が思っていたよりもたくさんの保湿剤を塗らなければいけないことに気がつくと思います

保湿剤を塗った部分に、ティッシュペーパーを貼り付けてみてください

このとき、ティッシュペーパーが落ちなければ十分な量が塗れているということです

 

 

3.先手必勝


赤ちゃんの段階から保湿を行うとアトピー性皮膚炎が予防できるという研究報告があります

保湿はお子さんが生まれてからすぐ、はじめた方が良いようです

そして、今の乾燥する時期は先手必勝で保湿をすべきです

ドライスキンはアトピーの原因になりかねません

そして、その後、喘息やアレルギー性鼻炎、食物アレルギーなどを引き起こします

こういった一連のアレルギー疾患をアレルギーマーチ(アトピーマーチ、アトピックマーチ)と呼ばれます

ドライスキンは物理的に皮膚のバリアが弱くなった状態です

この隙をついて、外からはアレルゲン(アレルギーのもととなる物質)が体の中に侵入しようとします

皮膚から侵入した異物は、体の免疫システムが敵と認識し、アレルギーを引き起こします

例えば、ピーナッツアレルギーの場合、ピーナッツのゴミが皮膚から侵入することでピーナッツを体の敵と認識します

ピーナッツをアレルゲンとして認識した体の免疫は、次にピーナッツを食べたとき、敵の侵入と勘違いをし、体の外へ排出しようとします

結果、吐いたり下痢をしたり、ひどい場合は咳が出て呼吸困難となってしまいます

 

 

✫もっと知りたい方へ


そもそも皮膚が乾燥するとなぜかゆくなるのでしょうか?

実は、この理由についてあまりよくわかっていませんでした

ところが最近、皮膚の乾燥とかゆみの関係について興味深い論文が出ました

理研のグループは、皮膚のバリアが弱まるとかゆみを感知する神経に異常が生じることを発見し報告しました

もともと皮膚の最外層にあたる表皮では、体の中の水分を蒸発させないように、がっちりテーピングされています

お風呂のタイルのようなものが敷き詰められた構造が皮膚の表皮です

このタイル一枚一枚は、ゴムパッキンのようなもので目張りされており、体の中の水分を外に逃さないように働いています

肌の乾燥は、このゴムパッキンがボロボロになった状態に近いものと想像してみてください

タイルの間から水分は通過し、うるおっていた皮膚の水分は簡単に空気中へと蒸発します

理研のグループが発見したのは、このゴムパッキンの部分に末梢神経が伸びており、ときどき「ぶちっ」と切れるということなんです

この神経が切れるというのは正常(なんのために神経が伸びるのかは未だ不明)で、ゴムパッキンがボロボロとなり、神経が切れない方が皮膚としては異常です

皮膚の外側と伸びていってしまう神経が切れることで、外界からの刺激が安易に中枢に伝わらないようにできているのです

ドライスキンはそれだけで、末梢神経の興奮をかゆみとして脳に伝えてしまう可能性が明らかとなりました

 

 

✫まとめ


肌の乾燥とかゆみを防ぐためには

熱いお湯に浸からず(38℃から40℃)

お風呂上がりはすぐにたっぷりの保湿剤を塗り

ドライスキンが始まる前に保湿することが重要です

しっかり保湿をしてアレルギーを防ぎましょう

 

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