✫大先輩の助言
80歳超で現役の医学博士の志賀貢先生が、人間の性に関するデータを駆使し、高齢になっても性欲や色気を持続されるこつを食事の面からアドバイスしています
今回はコレステロールの重要さについて解説です
✫男の強さは「コレステロールのバランス」で決まる
男性の性欲と精力は、睾丸が分泌する性ホルモンによって支配されていると言っても過言ではないようです
人間の本能の食欲と性欲の中枢は、脳の視床下部という部分にあります
視床下部は脳の中でも体の機能をコントロールするために、大変重要な部分で、色々な中枢がここに集中しています
自律神経中枢・内分泌中枢・摂食中枢・満腹中枢・性中枢・睡眠中枢など
このうち、性中枢と摂食中枢は極めて近い距離に隣り合って存在していて、互いに影響を及ぼし合っているのです
この性中枢に対して、主として睾丸で生成されるアンドロゲンが重要なはたらきを担っています
アンドロゲンの生成にはコレステロールが欠かせない物質なのですが、このコレステロールの摂取について男は工夫が要求されます
一日に消費されるコレステロールを経口摂取することは、健康や精力を維持するために大切なことです
この体の必要量を大幅に下回ると、睾丸でのアンドロゲンの生成が減少します
そのために性中枢を始めとして、性欲や精力に関わる機能が低下してしまうことになります
EDなどの原因にもなります
生理学的に必要と決められたコレステロールは、毎日欠かさず食物から摂り入れるようにしなければなりません
その一方で、コレステロールを過剰に摂り入れると、今度は動脈硬化が進行して、高血圧症や脳梗塞、さらに心筋梗塞などの病の予備軍になってしまう可能性が起きてきます
血液検査を行って、コレステロールや中性脂肪が正常値をはるかに上回って高い場合には、コレステロールの摂取を控えるようにしましょう
男の体にとって、コレステロールは極めて重要な成分ではあるのですが、その体の中でのバランスに常に気を遣い、少なすぎず多すぎずという目安をしっかりと覚えておき、日常の食生活でも気をつけて食事を摂るようにしましょう
✫卵で睾丸の若さをキープ
男性ホルモンのアンドロゲンの原材料として、コレステロールが大切なことは上記で述べた通りですが、このコレステロールを毎日過不足なく摂取するためには、鶏卵が一番安上がりで確実な食品でしょう
コレステロールの一日の必要量は、成人男性では、約750ミリグラム、女性では約600㎎です
コレステロールは、肝臓で一日に必要量の約3分の2程度合成されています
残りの3分の1を食物から摂取することになります
一日の必要量を十分に満たすためには、何と言っても鶏卵を毎日食べることが、一番手っ取り早いコレステロールの補給法です
通常の鶏卵は約50グラムあり、この中にコレステロールは280㎎含まれていて、成人男子の場合、一日の摂取量が約750㎎ですから、そのうちの3分の1の250㎎は鶏卵一つで十分に補給できます
朝食に目玉焼きを作るも良し、またぶっかけご飯にして食べるも良し、味噌汁の中に丸ごと卵を入れて食べるも良し、一日の必要量を朝食のうちに補充してしまうのが、一番理想的な摂取方法といえるでしょう
昔から、新婚の男性は新妻と夜の生活を楽しんだ後は、生卵1個、牛乳1本飲もうということが巷で囁かれてきたものですが、確かに睾丸のホルモン製造のための補給としては、この巷の栄養学は役に立つかもしれませんね
一回の性行為でどれくらいのカロリーが消費されるものでしょうか
性交中の脈拍や酸素の消費量などを測定した結果から割り出したデータによると、男性の射精を伴う絶頂期、女性のオーガズムを伴う絶頂期を含む性交時には、男女とも一回の性交で約75kcal消費されるそうです
多くの人は、そのカロリーの意外な少なさに驚かれるでしょう
男も女も絶頂期を過ぎると、かなりの疲労感に襲われるものですが、実際の消費カロリーはごくわずかなのです
75kcalと言えば、これは鶏卵1個分の熱量とほぼ同じです
この卵ですが、健康を維持するうえで一日にどれくらい食べたら動脈硬化症などを恐れずに、栄養補給に役立つかということがよく論じられていますが、学者によってさまざまな数値が示されています
中には一日1.5個までと限定する人がいるかと思えば、一日2個までは大丈夫という人もいます
現在は、一日に卵2個くらい食べても、それほど血液中のコレステロールは増加しないというのが通説となっているようです
あまり動脈硬化症のことを恐れずに、中高年の男性はまず性ホルモンを十分に製造できるように、卵の摂取は怠らないようにした方が良いようです
卵と言うと色々な動物のメスに存在する訳ですが、我々が食品として摂取しているものとしては、たらこ、すじこ、かずのこなどがあります
それぞれのコレステロールの含有量は、どれくらいあるかご存知でしょうか」
たらこ40gに 140㎎
すじこ20gに 120㎎
かずのこ20gに 46㎎
これくらい含まれています
こちらを参考にして、こうした卵類を活用するのも睾丸の健康法として役立ててください